「生き辛さを支える」ソーシャルワーカーの相談室

自分の気付きと振り返り(15)

 
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現在は医療機関で医療ソーシャルワーカーとして10年以上働いていおります。相談援助職の国家資格である「社会福祉士」の資格を持ち、介護保険制度のプロである「介護支援専門員」の資格も生かし、医療と福祉の両面で、生活すること、生きること、暮らすことのお手伝いを行っています。 中々人に言い辛い「お金にまつわること」を始めとすることや「社会保障制度」の活用の仕方や、「介護サービスのこと」「病院の選び方」に関わるアドバイスが可能です。 また「医師・看護師とのコミュニケーションの取り方」で中々自分の言いたいことが伝わらない一方通行な言われ方・やり取りをした経験はありませんか?医療職種の考え方・言葉の中に何が含まれているのか、紐解くお手伝いも得意です。 様々な公的制度や対人コミュニケーションを円滑にするポイントを探し、暮らしのお手伝いになれる「相談員」としてご活用ください。 また、気軽に趣味の投稿も備忘録として増やしていきます。

日頃の仕事での気付きや、本やメディアなどの言葉で自分に引っかかった事を自分の言葉を追加して、備忘録的に書き留めます。

今回の言葉は「人は、忙しいと【日常のにおい】を忘れてしまう」というものです。

私達の生きている世の中は、様々な情報で溢れています。そして、今の世の中的に求められている人間の能力は、多くの情報を使いこなしたり、整理をしたりという、様々な「処理能力の速さ」なのかなと感じる事があります。もちろん、仕事をする上で、特に「アセスメント」では、クライアントにまつわる情報の「収集」・「分析」・「統合」・「判断」を行い、その一連の流れのスムーズさ(処理能力の速さ)として求められている所はあります。

一方で、これらの情報処理は、慣れてしまうと「個別化」する事無く、ある程度の状況や概況から推測する事で「このようなケースはこういうパターンで理解する」という、自分の定石が私は出来上がってしまいます。これが行き過ぎることで、私自身初めて会うクライアントや家族に対して、私が勝手に初見のクライアントに対して「分かったつもりになりすぎる」という失敗を起こしやすくなる体験をしました。非常に怖い事でしたので、今もこれは私の戒めとして自分自身で注意をしています。

このような、クライアント本人が不在のまま、分かった気になっている私は、振り返った時に「本人のエピソード」を何も知らない事に思い至ります。それこそが、今回の言葉にもある「におい」というフレーズと重なったのです。対人援助職でいう所の「個別化」を忘れてしまった結果なのだと、今は振り返っています。

情報として処理されていく様々なものの中で、忘れ去られる日常の思いやにおいを、ちゃんと感じ取っていける対人援助職が、最終的に「信頼される人・信頼される仕事」に繋がるのではないかと思っています。そのような仕事ぶりが世の中から消えないように願っています。

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現在は医療機関で医療ソーシャルワーカーとして10年以上働いていおります。相談援助職の国家資格である「社会福祉士」の資格を持ち、介護保険制度のプロである「介護支援専門員」の資格も生かし、医療と福祉の両面で、生活すること、生きること、暮らすことのお手伝いを行っています。 中々人に言い辛い「お金にまつわること」を始めとすることや「社会保障制度」の活用の仕方や、「介護サービスのこと」「病院の選び方」に関わるアドバイスが可能です。 また「医師・看護師とのコミュニケーションの取り方」で中々自分の言いたいことが伝わらない一方通行な言われ方・やり取りをした経験はありませんか?医療職種の考え方・言葉の中に何が含まれているのか、紐解くお手伝いも得意です。 様々な公的制度や対人コミュニケーションを円滑にするポイントを探し、暮らしのお手伝いになれる「相談員」としてご活用ください。 また、気軽に趣味の投稿も備忘録として増やしていきます。

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