自分の気付きと振り返り(67)「自動思考は生き方を左右する」

日頃の仕事での気付きや、本やメディアなどの言葉で自分に引っかかった事を自分の言葉を追加して、備忘録的に書き留めます。
今回の言葉は「自動思考は生き方を左右する」というものです。
私達は常に色々な出来事に出会い、その中で感じたり、考えたり、無意識に反応したりしています。様々な事を選択しながら日々を過ごしますが、案外人間は、思考するよりも反射的に物事を感じ取って決めている事の方が多いのです。
ある出来事で瞬間的に浮かぶ認知を「自働思考」といいます。これは状況に反応し、自分の意志とは関係なく自動的・反射的に湧き出る思考のことです。この自動思考は自動的で反射的であるがゆえに、結果としての行動・感情・身体の反応をした事で気が付く事が多いです。これらの反応のせいで、自分の生き方が苦しくなるような気分行動や過剰行動をしてしまう方もいます。
また、自動思考の要素で、思考の癖もとになっている認知が「スキーマ(認知の枠組み)」です。スキーマは自働思考よりももっと心の奥深くにある認知の事で、幼少期からの様々な躾、教育や体験を通して育まれるものです。
例えば、「私は優秀でなければいけない」というスキーマは、幼い頃に親から優秀で居なければ愛されないような原体験から自身の価値観を根付かせ、自分のアイデンティティの一部になる考え方となり、その思考の枠組みにおいて物事を考えてしまう為に、結果として無自覚に生き辛さや対人コミュニケーションに影響を及ぼしてくるようになります。
過剰行動(人や物に当たる等)や気分行動(怒りをぶつける・ネガティブに捉える等)が自分の好ましくない反応として出てしまう場合、自働思考は自分の暮らし方や生き方を大きく左右してしまいます。
私も今一度、自動思考による自身の言動が、対人援助の仕事をする上でクライアントに不利益となっていないかを振り返る必要があります。クライアントに不利益を渡さない様にする為に、引き続き自分の気付きと振り返りをすることで、自己覚知が出来るようにしたいと思いました。