自分の気付きと振り返り(26)

日頃の仕事での気付きや、本やメディアなどの言葉で自分に引っかかった事を自分の言葉を追加して、備忘録的に書き留めます。
今回の言葉は【アセスメントは、情報の「収集」「分析」「統合」「判断」までの一連の総体】というものです。
この言葉は、私のスーパーバイザーから教えてもらった言葉で、今でも自分の「対人援助職としての基礎」であり、この言葉を今も後輩に伝えています。
仕事の中で私は、「アセスメント」という言葉自体は知っていましたが、それを自分の言葉で説明してみようとすると、何とも分かりづらく、しっかりと言い切れないもどかしさを感じていました。それこそ、「アセスメントは、アセスメントだよ」という乱暴な言葉しか思い浮かばない時代もありました。
「アセスメントは、情報収集のこと」と言うと足りなさを感じ、「アセスメントは情報を結び付けて次の対応を考えること」と言うと、分かるような、分からないような、と思っていました。そのような中で、今回の言葉である、【アセスメントは、情報の「収集」「分析」「統合」「判断」までの一連の総体】という事を聞いた時に、初めて自分のアセスメントをどう捉えるのか、腑に落ちた感覚になりました。
まずは情報の「収集」です。アセスメントは、まずクライアントとその家族の思いや考えを面接で伺い、状況を整理します。そして情報の「分析」ですが、それらの思いや考えに至った経緯、人となりを、家族システムやバイスティックの原則を用いて整理していきます。そして、それらの分析した情報を「統合」することで、様々な分野で整理した情報から、対応すべき方法論を導き出し、対応する過程を予想し、優先順位を見つけていきます。最後にそれらの統合された情報から「判断」し、クライアントとその家族と共に、気持ちの段取りや方法論の段取りを提示し、何から手を付けるか一緒に考え、役割分担を行い実行します。
この一連の総体が「アセスメント」であると、今の自分では言葉にすることが出来ます。多分、この表現も、経験年数や考え方の微妙な変化により変わっていくと思います。
いつも使っている言葉ほど、自分の言葉で表現していくという事は、私にとってはとても難しいことの一つです。今後も、当たり前に使う言葉を、自分のその時に表現できる言葉で、言語化していきたいと思います。