「生き辛さを支える」ソーシャルワーカーの相談室

自分の気付きと振り返り(45)「クライアントを取り残さない」

2025/04/10
 
この記事を書いている人 - WRITER -
現在は医療機関で医療ソーシャルワーカーとして10年以上働いていおります。相談援助職の国家資格である「社会福祉士」の資格を持ち、介護保険制度のプロである「介護支援専門員」の資格も生かし、医療と福祉の両面で、生活すること、生きること、暮らすことのお手伝いを行っています。 中々人に言い辛い「お金にまつわること」を始めとすることや「社会保障制度」の活用の仕方や、「介護サービスのこと」「病院の選び方」に関わるアドバイスが可能です。 また「医師・看護師とのコミュニケーションの取り方」で中々自分の言いたいことが伝わらない一方通行な言われ方・やり取りをした経験はありませんか?医療職種の考え方・言葉の中に何が含まれているのか、紐解くお手伝いも得意です。 様々な公的制度や対人コミュニケーションを円滑にするポイントを探し、暮らしのお手伝いになれる「相談員」としてご活用ください。 また、気軽に趣味の投稿も備忘録として増やしていきます。

日頃の仕事での気付きや、本やメディアなどの言葉で自分に引っかかった事を自分の言葉を追加して、備忘録的に書き留めます。

今回の言葉は「クライアントを取り残さない」というものです。

対人援助の仕事をしていく中で、「担当者会議」に同席する事がよくあります。各支援者と本人家族が参加し、今後の支援の在り方、福祉サービスの方法論や内容について意見交換を行うことが大まかな目的ですが、その中でどうしてもやり取りがし易いキーパーソンの声を拾いやすくなっている場面に遭遇します。

本人の言葉だけでも重いだけでも生活は出来ない事はもちろんありますが、かといってやり取りのしやすい家族の考えや価値観だけを優先してしまっては、「誰のための担当者会議なのか」という本質を見失ってしまいます。

担当者会議は、クライアントになっている当事者の為のものですし、担当者会議におけるケアプランは、クライアントに対して、暮らしの中の希望を叶えるツールであると考えます。本人不在になってはケアプランそのものが形骸化してしまいます。

担当者会議に参加する中で私は、キーパーソンの親族や支援者に話の中心になっている時に本人のもとへ行って、今この場面ではどのような事が話し合われているか、あなた自身の暮らし方について皆さんが意見を出し合っている状況であることを言語化してクライアントと共有します。そしてクライアント自身の思いや考えを発言して欲しい旨も伝えます。一言二言でもクライアント自身から紡がれた言葉は、キーパーソンや支援者に届きます。このようなコミュニケーションの隙間を埋める対応を私は心がけています。

私は対人援助職として、あくまでもクライアントの支援者というポジショニングを大切にしていきたいと思っています。消去法の選択肢になるほどに段取りが優先される部分がありますが、それでも今回の言葉である「クライアントを取り残さない」という言葉を思い出すことで、支援者のポジショニングの再確認が出来ると思います。

この記事を書いている人 - WRITER -
現在は医療機関で医療ソーシャルワーカーとして10年以上働いていおります。相談援助職の国家資格である「社会福祉士」の資格を持ち、介護保険制度のプロである「介護支援専門員」の資格も生かし、医療と福祉の両面で、生活すること、生きること、暮らすことのお手伝いを行っています。 中々人に言い辛い「お金にまつわること」を始めとすることや「社会保障制度」の活用の仕方や、「介護サービスのこと」「病院の選び方」に関わるアドバイスが可能です。 また「医師・看護師とのコミュニケーションの取り方」で中々自分の言いたいことが伝わらない一方通行な言われ方・やり取りをした経験はありませんか?医療職種の考え方・言葉の中に何が含まれているのか、紐解くお手伝いも得意です。 様々な公的制度や対人コミュニケーションを円滑にするポイントを探し、暮らしのお手伝いになれる「相談員」としてご活用ください。 また、気軽に趣味の投稿も備忘録として増やしていきます。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です