自分の気付きと振り返り(63)「育ちを待つ」

日頃の仕事での気付きや、本やメディアなどの言葉で自分に引っかかった事を自分の言葉を追加して、備忘録的に書き留めます。
今回の言葉は「育ちを待つ」というものです。
私はこの職場にて職歴も在職年数も長くなってきました。そうなると、私自身が後輩を育てる立場になるのはもちろんですが、その後輩が新たな新人を育てるようなフェーズに入ります。そのような状態になれる事はとても嬉しいですし、少しでもスタッフが働きやすく、相談援助職として成長しやりがいが持てるように私も先輩として動きたいと思っています。
後輩としては、自分が教わる立場から教える立場に変化していく中で戸惑いを感じていました。同時に私自身も、自分が伝えたものを受け取った後輩が新人を教えるようになる事で、自分自身の立ち位置を模索する事を始めていました。一番感じたことは、後輩が新人を教える教え方にあまり口を挟まない様に、両者の育ちを「待つ」という事の大切さでした。
後輩が教えていく立場の一年生でもあり、新人はこの仕事を始めて教わる一年生です。その両者がそれぞれに模索をしながら、それぞれの力と目線と関係性の中で体感しながら挑戦と失敗を繰り返す状況です。最初の頃私は色々な事につい口を出したくなりました。しかしお互いが一年生同士のコンビであれば、多少ケガしてもクライアントに不利益にならない様な段階であれば良いと考え、見守っていく事にしました。
私としてもこの環境は一年生です。後輩達のやり方やスピードで日々対応している事を放置せずに見ていく事、口出しをし過ぎずそれぞれが報告してくれることを待つ事は、私にとって中々根気のいるものでした。しかし、それぞれを放置せずに「アセスメントをしながら見守る」という過程が「育ちを待つ」という事だと意識出来るようになって、初めて私自身もちゃんと待てるようになりました。
環境と状況が変わると、自分も変わっていきます。この職業の先輩としては、後輩や新人の方が自分の経験年数の時は私が出来ていたことを超えてもらえるように伝えていきたいです。同時に、先輩としては、後輩や新人の方より半歩でも前を歩いていたいなと感じる次第です。