自分の気付きと振り返り(101)「過程に価値を見出す」
日頃の仕事での気付きや、本やメディアなどの言葉で自分の心に留まったもの、自分の振り返りの言葉などを取り上げて、備忘録的に書き留めます。
今回の言葉は「過程に価値を見出す」というものです。

対人援助職の仕事は、中々数値的に表す事が難しい仕事です。他の産業のように「売上額」などの分かりやすい指標は、そのまま当てはめにくい部分もあります。一方で、組織の評価としての「数値」は切っても切り離せません。相談援助職を仕事にしていると、しばしば「支援の中身」と「求められる数値」の関係性の中で「評価」がちゃんとされているのか悩んだ時期もあります。
そんな時に出会ったのが「過程に価値を見出す」という言葉です。
この言葉を受けて、私は「評価」を気にするあまり、支援者としてクライアントに向き合う事の「価値」について御座なりにしていた自分に気付きました。
辞書で調べてみると、評価は「測り方(定規)」であり、価値は「中身(本質)」と言い表すことが出来るようです。
「価値が高く評価が低い」状態だと感じると、良い仕事をしているのに、数字や地位に現れない事が多く、「私は報われない・分かってもらえない」という燃え尽き状態に陥ります。
「評価が高く価値が低い」状態だと感じると、数字は良いが、中身(本質)が伴っていないと感じる事が多く、「私の仕事はこれでいいのか」というような倫理的な葛藤が生まれる状態に陥ります。
「価値と評価の両方が高い」状態だと感じると、本質的な良い仕事が、正当に認められていると感じられる為、自分の仕事の納得感が高く、モチベーションも維持される状態になります。
対人援助職の価値は「クライアントの生き辛さを支える」という事だと思っています。もちろん「クライアントに不利益を渡さない」という倫理観を持つ事は大前提です。
このような対人援助職の仕事を、組織の評価としていかに結び付けていけるかは、組織内でのソーシャルアクションが必要不可欠です。なぜなら、対人援助職の仕事のプロセス全てを評価(測定)する共通の定規は存在しないと思うからです。
ソーシャルアクションをする上でも自分の仕事のモチベーションを保つ上でも、改めて自覚するのは、「評価が低い=仕事の価値がない」ではないという事です。そして、「この支援がクライアントに対して不利益を渡していなかった」「クライアントの生き辛さを支える事に繋がった」と、クライアントとクライアントを取り巻く支援者間で、「エピソード」として共有し積み重ねていく事がとても大切です。これらエピソードの積み重ねが、「クライアントへの支援・支援者としての自己成長・組織への働きかけ」の三方よしに繋がって行くのだと思います。
ソーシャルワーカーは、最後にケースワークに戻るのだなと、改めて実感しました。