自分の気付きと振り返り(111)「任せる事は放置では無い」
日頃の仕事での気付きや、本やメディアなどの言葉で自分の心に留まったもの、自分の振り返りの言葉などを取り上げて、備忘録的に書き留めます。
今回の言葉は「任せる事は放置では無い」というものです。

私は、「人に任せる」という行動が苦手でした。
特に仕事の上では、自分で1から10まで基本的にはやりたい人で、人に仕事を渡す場合には、方法論と工程まで指示をするような人でした。昔はそのやり方こそが、自分の仕事のクオリティを維持する事だと信じていました。
ある時私は、逆の立場を体験する事になります。とある上司から、私に仕事を任せると言って渡した仕事について、進捗状況の確認も含め、細かな部分を確認してきました。最初は仕事上気を付けていく部分を適宜話してくれているのかと思い聞き入れていましたが違和感が残りました。ある時から私はその人の言葉に「見張られている」という感覚を抱くようになりました。そして、相手からの対応策やアドバイスを「押し付けられている」と思うに至ります。すると、私の中では「信用されていない」「そこまで口を出すならあなたがやればいい」と憤る状態になってしまいました。
この体験から、私は仕事を人に任せるという時には、5つのこと心がけて話すようにしています。
①その人が使える範囲の裁量権と時間を明示すること。
②最終的な到達点を共有すること。
③進捗状況の中で不明な点があれば、立ち止まって教えて欲しいこと。
④進めるにあたっては、私(仕事を渡した側の人)のことを、あなた(仕事を受けた側の人)は社会資源として十分使って良いこと。
⑤任せた仕事の責任は、任せた私が一緒に取ること(相手側への謝罪やさらに上長への対応や解決策も含め)
また、仕事を受けた側が悩んでいる状態を見つけた際は、相手からの自発的な発言をまずは待っていくことで問題を解決するための段取りを自身で探ってもらい、それでも止まったまま動けない状態の際は、こちらから声をかけるようにしています。その際、あくまでも解決策を提示しすぎず、相手が自らの方法で解決に迎えるように促すヒントにしていくように調整をします。
見張ることでも無く、放置することでも無い、仕事の任せ方を今の私なりに考えた結果が、上記の考えと行動に繋がっています。
もちろん、私が仕事を任せるその人の特性によっては、方法論まで最初は明示した方が良い場合などもありますが、ここでも大切なのは、相談援助職が基礎にしている「アセスメント」を元に、「個別化」と「統制された情緒的関与」でコミュニケーションを取り、「自己決定」を促すことなのだと振り返りました。