「生き辛さを支える」ソーシャルワーカーの相談室

「生き辛さを支える」ソーシャルワーカーの相談室

私の失敗談(Part1)~ソーシャルワーカーの現場で体験したこと(1-1)~

 
この記事を書いている人 - WRITER -
ゆき
現在は医療機関で医療ソーシャルワーカーとして10年以上働いていおります。相談援助職の国家資格である「社会福祉士」の資格を持ち、介護保険制度のプロである「介護支援専門員」の資格も生かし、医療と福祉の両面で、生活すること、生きること、暮らすことのお手伝いを行っています。 中々人に言い辛い「お金にまつわること」を始めとすることや「社会保障制度」の活用の仕方や、「介護サービスのこと」「病院の選び方」に関わるアドバイスが可能です。 また「医師・看護師とのコミュニケーションの取り方」で中々自分の言いたいことが伝わらない一方通行な言われ方・やり取りをした経験はありませんか?医療職種の考え方・言葉の中に何が含まれているのか、紐解くお手伝いも得意です。 様々な公的制度や対人コミュニケーションを円滑にするポイントを探し、暮らしのお手伝いになれる「相談員」としてご活用ください。

皆様こんにちは。今回は、私がソーシャルワーカーの仕事をしている中で感じた体験を元にしながら、ソーシャルワーカーという仕事の現場で、特に私が「失敗した!」「やってしまった!」と感じた「失敗談」を書いていきたいと思います。

私が経験した失敗を見て、「自分はこんな事は無いな」と思って頂いても、「私もあったな」と昔を思い出して頂いても良いと思います。また、これからソーシャルワーカーを志す方々にとっても「こんな経験があるんだ」と少しだけでも理解を深めるものに寄与出来たら幸いです。

なお、下記のケースに関しては、実際にあった私の体験談の一部を加筆修正し、個人情報が特定できないように要素を抽出しています。ご了承ください。それではまいりましょう。

 

<失敗談:私が良かれと思って勝手に相談者の先回りをした事で、結果的に相談者と患者さんの気持ちを置き去りにしてしまったケース>

 

この失敗談をお伝えする前に、「どのようなケースだったか」を整理しておきましょう。私が相談を依頼された経緯は下記のような状況でした。

[どのようなケースだったか]

・患者さん(90歳代男性・独居)は自宅で転倒してしまい病院を受診した所、大腿部の骨折が見つかったため手術することになりました。

・県外に住む長男は「手術をしてどこまで足が回復して、前のように動けるか分からない」「自宅で暮らすのは難しいかもしれない」と担当看護師に不安を伝えていました。

・本人は手術前で、これからの暮らしを考えられるような状況ではありませんでした。

・患者さんの担当看護師は私に、先に挙げた話の報告の後、「ご本人の退院後の暮らしに不安があると家族から伺ったので、ソーシャルワーカーの介入をお願いします」と話があり、私が担当させていただくことになりました。

・入院期間はおおよそ1ヶ月と聞かされました。

 

私は依頼を受けてすぐに、本人に会うことなく、真っ先に「退院後に入居が可能な施設探し」を始めました。その時の私の頭の中は下記のようになっていました。

 

[依頼を受けた時の私の頭の中]

・あと1ヶ月で入居できる施設が無いと、病院は退院となり、本人が暮らせなくなってしまう

・県外に住む長男は、患者本人が住む地元の福祉施設はしらないはずだ

・手術を行ってもリハビリテーションが、思ったよりも上手くいかなかった時を考えて施設選びをしないといけない

・本人が安全に暮らせる状況を作らないと本人も家族も大変なことになる

 

上記のような頭の中の私は、何も迷うことなく施設のパンフレットや情報をまとめ上げました。そして、長男さんと私が初めてお会いした際には、「私が準備万端」だったので、事前に集めた様々な施設の情報やパンフレットを用いて、「施設選びの為のプレゼンテーション」を展開してしまいました。

 

私が沢山の言葉を使い、施設の説明を行い、「自分は仕事をしている」という充実感を得ている最中、長男さんからは、このように発言されました。

 

【長男の言葉】

「まだそこまで考えていませんでした」

「父は手術をして、リハビリをしても、もう家では暮らせないのでしょうか?」

 

私はこの言葉を聞いて、ようやく自分が「相談者を置き去りにした」事を肌で感じることになりました。

 

 

さて、このような私の失敗体験ですが、「失敗した!」と自分で分かった時の「クライアントへの申し訳なさ」や、「自分の後悔」などは本当に体が硬直して頭が真っ白になるほどでした。しかし、この体験を振り返る事で「失敗」や「後悔」から、今後どのように自身の成長に結びつけて行動するか考え実行に移す「振り返り」に変えないと、クライアントに申し訳ないままになってしまうと今は考えることにしています。

 

次回は、自分の中で先ほどのケースの時に何が起こっているのか、自分なりに点検をして、整理する事で振り返りにしていきたいと思います。

この記事を書いている人 - WRITER -
ゆき
現在は医療機関で医療ソーシャルワーカーとして10年以上働いていおります。相談援助職の国家資格である「社会福祉士」の資格を持ち、介護保険制度のプロである「介護支援専門員」の資格も生かし、医療と福祉の両面で、生活すること、生きること、暮らすことのお手伝いを行っています。 中々人に言い辛い「お金にまつわること」を始めとすることや「社会保障制度」の活用の仕方や、「介護サービスのこと」「病院の選び方」に関わるアドバイスが可能です。 また「医師・看護師とのコミュニケーションの取り方」で中々自分の言いたいことが伝わらない一方通行な言われ方・やり取りをした経験はありませんか?医療職種の考え方・言葉の中に何が含まれているのか、紐解くお手伝いも得意です。 様々な公的制度や対人コミュニケーションを円滑にするポイントを探し、暮らしのお手伝いになれる「相談員」としてご活用ください。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です